中国人と日本人の性格・文化・考え方の違いとは?ビジネスで役立つポイント

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本記事では日本人が中国人とビジネスをする上で事前に理解をしておくべきこと、注意しなければいけないポイントを10年以上中国と関わってきた筆者が実体験を交えながら解説していきます。

こんなにおすすめ!

  • 中国へ出張または転勤する予定がある方
  • 中国人の上司、部下、同僚と一緒に仕事をする方
  • 中国人の雇用を考えている人事担当者・事業主
  • 取引先の担当者が中国人の場合

本記事を読むことで、中国の人々仕事上の関係を超えた、本当に信頼できる友人関係を築くことができるはずです。

中国人の性格・国民性

中国に限ったことではありませんが、彼らの性格と国民性は地域や世代によって大きく異なります。

ここでは多くの中国人の共通した特徴と日本人との違いについて紹介していきます。

家族・身内との関係を重視する

中国人は家族・身内との関係をとても重要なものと考えています。

決して日本人が家族を大事にしないという訳ではありませんが、家族観の違いは中国人と日本人の価値観の違いの1つと言っていいでしょう。

春節(旧正月)や身内の結婚式などイベントがあると一族が集まります。

また家族に限らず、深い信頼関係を築いた相手に対して、親身で思いやり深く接する傾向にあります。

ビジネスにおいても同様で、個人との繋がり「人脈」が大切にされます。

性格の地域性

日本の約25倍1の国土面積を有する中国において、地域ごとに文化、歴史も異なるため人々の性格や考え方にも地域性があります。

一般的に言われている各地域ごとの性格になります。

あくまでも一般的に言われている特徴、性格となりますのでいつの参考として考えてみてください。

  • 北部地域(北京、河北、山東など)・・・率直で正直でオープンな性格な人が多い。
  • 南部地域(広東、福建、上海など)・・・商業的で柔軟、ビジネスに強く適応力が高い。
  • 西部地域(四川、重慶、雲南など)・・・忍耐強く人情味があり情に厚い人が多い。
  • 東北地域(黒龍江、吉林、遼寧など)・・・豪快で率直な人が多く友情を大切にする人が多い。
  • 中部地域(湖南、湖北、河南など)・・・ 身長で温和な性格な人が多い。

世代によって異なる考え方

中国は1978年の鄧小平が導入した改革開放政策2によって急速に成長しました。

また、1979年から2014年まで施行されていた一人っ子政策などの政策は世代ごとの生き方や考え方に影響を与えました。

中国では80後(80后 ba ling hou) 90後(90后 jiu ling hou)という言い方で80年代生まれ、90年代生まれという呼び方をします。

1960年代後半〜1970年代前半(現在40代〜60代)

企業のトップ、管理者層に多い年代でもあります。

中国が急速に成長する前を経験しており、教育の機会が限られていました。

社会へ出る頃には中国経済が急速に成長した時期と重なり、事業で成功を果たした経営者やキャリアを築いた成功者が多くいます。

筆者の経験上、彼らは若い頃に苦労を経験しており、人間的に大きく、人情味のある人が多い印象でした。

1970年代後半〜1990年代前半(現在30代〜40代)

一人っ子政策のもとで育った世代。

多くの場合、両親や祖父母からのサポートを受けて育ちました。甘やかされて育ち自己中心的な性格になってしまうことも。

一方で厳しい教育と競争社会の中で育ち現在の中国経済を支える中心世代となっています。

1990年代後半〜2000年代前半(現在20代)

成長期の中国で育った世代であり、インターネットやスマートフォンが普及した時期に育ちました。

国際的な感性にも優れており、社会問題への関心も高い反面、現実的で個人主義的な傾向もあります。

中国と日本の文化の違い

メンツの文化

中国人を理解する上でメンツ(面子)とは非常に重要な要素であり、ビジネスの上でも重要な要素になります。

メンツは日本を含む東アジア圏の文化の一つですが、中国人にとってのメンツの重要性は日本人が考えるよりも思いものです。

例えば中国人を人前で叱責する行為などは絶対に避けるべきです。

個人の名誉や自尊心を傷つけるような行為は絶対に避ける必要があります。

逆に彼らのメンツを理解し尊重をする。

敬意をもって接することで信頼関係の構築をすることができます。

割り勘NG? 食事の文化の違い

中国人は例え友人同士の食事であっても割り勘をすることはありません。

筆者の経験上100%あり得ません。

日本の「おもてなし」の文化にも通じるものがありますが、中国人も食事の場を利用して相手に対して敬意や礼儀を示しています。

中国人と日本人の考え方の違いと付き合い方

簡単に謝らない?

中国人は絶対に謝らない、仕事や議論の上で間違いがあっても非を認めないなど、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

日本人が考える美徳として、和を重んじる謙虚な姿勢が挙げられますが中国人にとっては理解されにくいものです。

中国人にとって謝罪は自分の非を認めることになり、簡単に謝ることは自分自身のメンツを損なう行為と同義だからです。

日本人は会話の中で「すみません」とよく言いますが、これも中国人にとっては理解されにくい言動の一つです。

日本人のように自分を下げて相手を立てるという行為は彼らの考え方にはありません。

絶対にダメ! 中国人と交流する上でのタブー

政治の話題は出来るだけ避ける

中国に限った話ではありませんがやはり政治的な話題は避けた方が無難です。

特に日本と中国は政治的に単純な関係ではありません。

日本人の我々からしても外国人から日本について否定的なことを言われたら良い気持ちにはならないでしょう。

国家間の問題と個人の関係は全くの無関係です。

まとめ

  • 家族・仲間を大事にする。
  • 出身地や世代により考え方が大きく違う。
  • メンツは何よりも重要!
  • 食事の割り勘はNG!
  • 簡単には謝らない!
  • 政治の話題や政府の批判は絶対NG!
  • 日中間の対立を個人の関係に持ち込まない!

中国人と付き合っていく上で、最初は考え方の違いに慣れずに苦労することもあるかもしれませんが、信頼を築けば、まるで本当の家族のような深い絆を持つことができます。

筆者の友人の多くは仕事の付き合いが始まりでしたが、仕事を離れた今でも頼りになる友人たちです。

この記事を読んでいただき中国人の考え方、文化を知るきっかけとなってもらえたら幸いです。

  1. 中国の国土面積は約960万平方キロメートル、日本の国土面積は約37.8万平方キロメートルとなり、中国の国土面積は日本の約25倍となります。 ↩︎
  2. 1978年に中国で導入された経済改革の方針、計画経済から市場経済への移行、農業改革、貿易の拡大など中国経済を大きく発展させた。 ↩︎